水飲み鳥の動作

水飲み鳥の原理・仕組み

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水飲み鳥が動く原理を詳細に説明

一見、永久機関にも見える昭和の初期に流行った、アインシュタインも驚き、感銘した科学おもちゃの動作原理はどうなっているのでしょうか?

動作原理について

水飲み鳥は基本的には熱機関であり、温度差を利用して熱エネルギーを運動エネルギーに変換して仕事を行う。他の熱機関と同様に、水飲み鳥は熱力学的サイクルの繰り返しによって動く。系の初期状態は鳥の頭が濡れた状態で直立し、これが軸における初期振幅になる。

サイクルは以下のように働く。

① 鳥は元の直立状態にある(原点位置とする)、この時頭部は水で濡れている

② 頭部から水が蒸発する

③ 蒸発により気化熱により頭部の温度が下がる

④ 頭部の温度の低下により頭部のジクロロメタン蒸気が凝集する

⑤ 凝集により頭部の気圧が下がる

⑥ 頭部と胴体の気圧差により管内の液面が上昇する

⑦ 液面が上昇することで重心が上がり、前方へ傾く

⑧ 上記すすむと、さらに液面が上昇し、重心がさらに上がり、さらに前方に傾く

⑨ 傾きが一定以上になることで管の下端が液面より上に出る

⑩ 下部の気泡が管を通って上昇し、液体は間の下端が液面に隠れ、頭部と胴体の気圧が平衡するまで下降する

⑪ 液体が胴体へ戻ったことで重心が下がり、鳥は元の直立状態に戻る

⑫ ①に戻り、コップの水が徐々に少なくなり水飲み鳥のくちばしが水に濡れなくなるまで⑪までを繰り返す。





水を入れたコップ等が置かれ、嘴が降りたとき水に浸されるようになっていれば、水飲み鳥は水を吸収し続けてサイクルは繰り返され、頭部を湿らせるに足るだけの水がある限り動作は続く。ただし水が無くても、頭部が湿っているか、もしくは頭部と胴体の温度差が持続される場合にも動作は続く。蒸発熱なしで温度差を持続する手段としては、例えば胴体部を熱することで頭部との気圧差を作り出せばこの熱機関は駆動する。本質的なエネルギー源は周囲環境の熱であり、この玩具は永久機関ではない。

図の流れで動作原理を説明すると

[初期準備]
動作原理の図1




以後、⑤に戻って⑤、⑥、⑦、⑧、⑨、⑩と水が供給されくちばしにじゅうぶん濡れている限り繰り返す

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